リクガメを飼ってみたいと思ったとき、意外と気になるのが「臭い」のことではないでしょうか。
犬や猫なら、なんとなく「こういう臭いがするんだろうな」と想像がつきます。でもリクガメとなると、そもそも生活の中で接する機会が少ないので、臭いのイメージが湧きにくいと思います。ペットショップで見かけて気になったものの、家に置いて臭わないかどうか分からず、一歩踏み出せない人も多いはずです。
私はギリシャリクガメを14年以上飼育しています。今も同じ個体と暮らしていて、毎日その様子を見ています。長く一緒に過ごしてきた中で、リクガメの臭いについて感じていることを、できるだけ正直に書いてみようと思います。結論から言うと、リクガメ自体はほとんど臭いません。ただし排泄物はそれなりに臭います。このあたりを実体験ベースで説明していきます。

リクガメ自体はほとんど臭わない
体臭のようなものはほとんど感じない
まず、リクガメそのものの体臭についてです。
14年飼ってきて感じるのは、甲羅や体から強い臭いがすることはほとんどないということです。手に持って近くで匂いを嗅いでも、特に気になるような臭いはありません。土っぽいような、わずかな匂いを感じることはありますが、それも不快なものではなく、むしろ自然な感じです。
抱っこしたり、手の上に乗せたりすることもありますが、そのときに「臭い」と思った記憶はほとんどありません。手に臭いが移って困る、ということもないです。
飼育していても生体の臭いは気にならない
普段、同じ部屋で生活していても、リクガメそのものの臭いを感じることはまずありません。ケージのそばを通っても、生体の臭いがふわっと漂ってくる、ということはないです。
爬虫類というと「なんとなく臭そう」というイメージを持っている人がいるかもしれません。私も飼う前は漠然とそう思っていた部分があります。ただ、実際にリクガメと暮らしてみると、そのイメージとは少し違いました。リクガメの匂いそのものが部屋にこもるようなことは、私の場合は起きていません。
リクガメ自体が臭いの原因になることは、ほとんどないと考えていいと思います。
臭いの原因はリクガメではなく排泄物
では、リクガメの臭いの話で何が問題になるのかというと、それは排泄物です。ここが今回いちばん伝えたいところです。

フンは意外と臭う
「リクガメは草食動物だから、フンも臭わないんでしょう?」と思っている人がいるかもしれません。
ですが、実際に飼ってみると、リクガメ自体はほとんど臭いませんが、フンは意外としっかり臭います。草食だからといって無臭というわけではありません。出した直後はそれなりに匂いがありますし、放置すればするほど臭いは強くなっていきます。
特に温度が高い時期は、フンを放置するとケージ内にこもった臭いが出てきます。これはリクガメのせいというより、単純に排泄物を片付けていないことが原因です。逆に言えば、見つけたときにこまめに掃除していれば、臭いはほとんど気になりません。
リクガメの臭い対策は、突き詰めると「フンの掃除をどれだけ習慣にできるか」に尽きると感じています。これはリクガメ飼育全体に共通する部分でもあります。
私が感じるリクガメ飼育の臭い
ここからは、長く飼ってきた中での個人的な感覚を書いてみます。あくまで一人の飼育者の感想として読んでもらえればと思います。
ハムスターと比べると臭いは少ないと感じる
私は過去にジャンガリアンハムスターを飼っていたことがあります。その経験と比べると、リクガメのほうが臭いは少ないと感じています。
ハムスターは体も小さく、可愛い動物ですが、ケージの臭いは結構気になりました。特に巣箱の中や、決まった場所で排泄する習性があるので、その部分の臭いがこもりやすかった記憶があります。掃除を少しサボると、すぐに匂いが立ってきました。
それに比べると、リクガメは体は大きいものの、こまめに掃除さえしていれば臭いはあまり気になりません。あくまで私の感じ方ですが、室内飼育のしやすさという点で、リクガメはそこまで臭いに神経質にならなくてもいい動物だと思っています。
臭いが理由で飼育を後悔したことはない
14年以上リクガメと暮らしてきて、臭いが原因で「飼わなければよかった」と思ったことは一度もありません。
もちろん、掃除を忘れてフンが残っていれば臭うことはあります。でもそれは片付ければ済む話です。臭いそのもので生活が苦しくなったり、来客に気を使ったりするような場面は、ほとんどありませんでした。
適切に管理していれば、臭いが大きな問題になることは少ない。これが14年飼ってきた率直な実感です。
臭いを抑えるために普段行っていること
では実際に、私が普段どんな管理をしているのかを紹介します。特別なことはしていません。基本的な飼育の積み重ねです。
フンを見つけたら掃除する
いちばん大事なのがこれです。フンを見つけたら、できるだけその場で取り除きます。リクガメは比較的決まった場所で排泄することもあるので、慣れてくるとどこを見ればいいか分かってきます。
ためてから一気に掃除するのではなく、気づいたときにこまめに取る。これだけで臭いはかなり抑えられます。
水入れを清潔に保つ
リクガメは水入れの中で排泄したり、水浴びしたりすることがあります。水が汚れたまま放置すると、そこから臭いが出ることがあります。
水入れの水は毎日替えて、ぬめりが出ていたら洗うようにしています。清潔な水を保つのは、臭い対策だけでなく健康面でも大切です。
床材を定期的に交換する
床材にはフンや尿酸が染み込んでいきます。部分的に汚れた箇所はその都度取り除き、全体も定期的に交換するようにしています。
新しい床材にすると、臭いがリセットされてケージ内がすっきりします。交換の頻度は飼育環境によりますが、汚れや匂いが気になる前に替えるのがコツだと思います。
また、床材自体に消臭効果のあるものを選ぶのも一つの方法です。最近は消臭力をうたった爬虫類用の床材も出ていて、こうしたものを使うと匂いが気になりにくくなります。私も時期によって使い分けることがあります。とはいえ、これも掃除をしないまま臭いを抑えてくれるわけではないので、あくまで普段の管理を補助してくれるもの、という位置づけで考えています。
換気を行う
意外と見落としがちなのが換気です。リクガメを室内飼育していると、どうしても空気がこもりがちになります。
私は天気のいい日には窓を開けて、部屋全体の空気を入れ替えるようにしています。ケージ内の湿気や匂いがこもるのを防げますし、リクガメにとっても悪い環境ではありません。
換気は臭い対策というだけでなく、リクガメにとってもメリットがあります。ケージ内に風が送り込まれることで、より自然の環境に近づけてあげられるという点です。野生のリクガメは当然、屋外で風を受けながら暮らしています。室内飼育だとどうしても空気がよどみがちですが、窓を開けて風を通してあげると、本来の生息環境に少しでも近い状態をつくれます。臭いを抑えながら、リクガメにとっても心地よい環境につながると考えると、換気は習慣にしておいて損のない管理だと思います。
それでも臭いが気になる場合は消臭グッズも活用できる
ここまでが基本の管理ですが、それでも臭いが気になるという人もいるかもしれません。そういう場合は、消臭グッズを取り入れるのも一つの方法です。
基本は掃除と環境管理
ただ、その前に確認しておきたいのは、やはり基本は掃除と飼育環境の管理だということです。臭いの大きな原因はフンや尿酸なので、そこを片付けないまま消臭だけしようとしても、うまくいきません。
まずは掃除、そのうえで補助的にグッズを使う。この順番が大事だと思っています。
消臭グッズを補助的に使う方法もある
具体的には、次のようなものがあります。
- イオレイズ(イオンで消臭するタイプの製品)
- ペット向けの消臭剤
- 消臭ビーズ
ペット向けの消臭剤や消臭ビーズは、ケージの近くに置いておくだけで使えるので手軽です。製品によって相性もあるので、いくつか試してみて、自分の環境に合うものを見つけるといいと思います。
ただし、これらを使えばすべて解決する、というわけではありません。あくまで補助的な役割と考えておくのが現実的です。
ただ、イオレイズはおすすめです。
消臭グッズはあくまで補助
消臭グッズは便利ですが、フンを放置したまま臭いを消すためのものではありません。基本は掃除と飼育環境の管理です。そのうえで補助的に活用すると、より快適に飼育できると思います。
消臭グッズに頼りすぎず、まずは日々の管理を整える。それでも気になる部分があれば、グッズで補う。この使い方がちょうどいいと感じています。
まとめ
最後に、リクガメの臭いについて、14年飼ってきた立場から整理しておきます。
- リクガメ自体はほとんど臭わない。体臭はほぼ気にならない
- 一方で、フンや尿酸はそれなりに臭う。草食だから無臭というわけではない
- とはいえ、日常的な掃除でしっかり対応できる範囲
- 私は14年以上飼っているが、臭いが理由で困ったことはほとんどない
- どうしても気になる場合は、消臭グッズを補助的に使う方法もある
リクガメの臭いは、ゼロではありません。でも、こまめに掃除をして飼育環境を整えていれば、十分に管理できる範囲だと思います。「爬虫類は臭そう」というイメージだけで飼育をためらっているなら、リクガメはそこまで身構えなくても大丈夫な動物だと、私は感じています。
これからリクガメを迎えようか迷っている人の、参考になればうれしいです。


コメント