「リクガメを飼って後悔することはある?」
これからお迎えしようとしている方にとって、気になることのひとつだと思います。
結論からいうと、私はリクガメを飼ったこと自体を後悔したことは一度もありません。
高校1年生の冬にお迎えしてから、約14年間飼育を続けてきました。当時お迎えしたリクガメも、今も元気に暮らしています。
ただし、14年前の自分が「これから何年も飼い続ける」ということを、自分の人生と結び付けて具体的に想像できていたかと聞かれれば、答えは「いいえ」です。
この記事では、14年間の飼育で感じた大変さと、リクガメを飼って後悔しないために知ってほしいことをお伝えします。

2012年にお迎えしたギリシャリクガメ(撮影2016年)
リクガメを飼ったこと自体は後悔していない
私は、リクガメを飼い始めてよかったと思っています。
お迎えした頃は高校生でしたが、現在は結婚し、2人の子どもがいます。その間、リクガメはずっと私のそばで暮らしてきました。
長い時間を一緒に過ごしてきた大切な存在であり、飼ったこと自体を後悔した日はありません。
しかし、「後悔していない」と「飼育を始める前に十分な覚悟ができていた」は、別の話です。
当時の私は、リクガメが長生きすることは十分に理解し、長く飼い続けるつもりでお迎えしました。ただ、「リクガメは長生きする」という知識を、自分自身の将来と結び付けて考えられていたわけではありません。
進学や就職、結婚、引っ越し、子育てなどによって生活がどう変わり、そのなかで飼育をどう続けるのか。高校生だった私は、そこまで想像できていませんでした。
14年前の私は「14年間飼い続けること」を想像できていなかった
高校時代、私は野球部に所属していました。
朝練があったため、朝はリクガメの世話をしてから登校します。部活動を終えて帰宅する頃には、リクガメの活動時間はほとんど終わっていました。
そのため、リクガメが元気に動く姿をゆっくり見られる時間は、あまりありませんでした。それでも、餌やりや掃除などの世話は必要です。
かわいい姿を眺める時間が少なくても、飼い主としてやるべきことは変わりません。リクガメと過ごす楽しい時間と、飼育に必要な時間は、必ずしも釣り合うわけではないのです。
飼い始めたときの熱量がずっと続くとは限らない
お迎えした直後は、飼育そのものが新鮮です。餌を食べているだけでもうれしく、少し動いただけでも気になります。
しかし、その熱量が何年、何十年と同じまま続くとは限りません。
人にはマイブームがあります。仕事や学業が忙しくなったり、別の趣味に夢中になったりする時期もあるでしょう。
ゲームやスポーツなどの趣味なら、一度離れても後から再開できます。ところが、生き物の飼育は休めません。
熱量が下がった日も、疲れている日も、生活環境が変わった日も世話は続きます。私も、餌作りや掃除を面倒に感じる日はありますし、床材の全交換は14年間飼育している今でも億劫です。
大切なのは、お迎えした日の熱量を保ち続けることではありません。気持ちが落ち着いた後も、当たり前の習慣として世話を続けられるかどうかです。
特にイベントでは、その場の高揚感からお迎えを決めてしまうこともあります。心当たりがある方は、爬虫類イベントで衝動買いして後悔しないために考えたいこともご覧ください。

2021年にお迎えしたギリシャリクガメ
生活が変わってもリクガメの世話は続いた
この14年間で、大学受験、就職、結婚、引っ越しを経験し、2人の子どもも生まれました。
高校生だった頃と現在とでは、生活環境も使える時間も違います。それでも、リクガメの世話は変わらず続いてきました。
将来を正確に予測することは誰にもできません。しかし、お迎えするなら「今の自分に飼えるか」だけでなく、「生活が変わった自分も飼い続けられるか」という視点が必要です。
リクガメを飼って後悔する可能性がある人
私自身は後悔していませんが、誰にでも無条件でリクガメをおすすめできるわけではありません。
一時的な熱量だけで飼おうとしている人
「かわいい」「飼ってみたい」という気持ちは自然なものです。ただし、その気持ちが落ち着いた後にも世話は続きます。数年後の自分も飼育を続けられるか考える必要があります。
活動する姿や触れ合いだけを期待している人
生活時間によっては、リクガメが活動する姿をあまり見られない時期もあります。期待していたほど様子を見られなくても、変わらず世話を続けられるか考えてみてください。
将来の生活をまったく考えていない人
進学、就職、引っ越し、結婚、子育てなどで生活は変わります。将来を完璧に決める必要はありませんが、変化があっても一緒に暮らす方法を考える覚悟は必要です。今一度、自らのライフイベントについいて考えてみてください。
高齢で、将来の引き継ぎ先を決めていない人
飼い始める年齢によっては、飼い主がリクガメより先に亡くなる可能性があります。病気や入院によって、自分で世話を続けられなくなることもあるでしょう。
高齢であることだけを理由に、飼ってはいけないとは思いません。ただし、自分が世話をできなくなったときに誰が引き継ぐのかは、お迎え前に決めておく必要があります。
家族だからといって、必ず引き継いでもらえるとは限りません。本人の同意を得たうえで話し合っておくことが大切です。
後悔しないために、お迎え前に考えてほしいこと
リクガメをお迎えする前に、次のことを自分に問いかけてみてください。
- 今の熱量が落ち着いても世話を続けられるか
- 活動する姿を見られない日も世話を続けられるか
- 生活環境が変わっても一緒に暮らす方法を考えられるか
- 自分が世話をできなくなった場合の引き継ぎ先があるか
必要な飼育環境や毎日の管理については、リクガメの飼い方完全ガイドにまとめています。用品にかかる金額を把握したい方は、リクガメの初期費用見積もりツールも利用してみてください。
すべての将来を見通すことはできません。高校生だった私も、14年後に結婚して2人の子どもを育てているとは想像できていませんでした。
それでも、「生き物の世話は自分の熱量に関係なく続く」ということは、もっと深く考えるべきだったと思います。
私はリクガメを飼ったことを後悔していません。
だからこそ、これからお迎えする方にも後悔してほしくありません。今の気持ちだけでなく、生活が変わった後の自分まで想像したうえで、お迎えするかどうかを考えてほしいと思います。




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