
リクガメは、最初に飼育環境をきちんと整えてしまえば、その後のお世話は比較的シンプルな生き物だと考えています。
私はギリシャリクガメを14年以上飼育してきました。その中で感じているのは、リクガメ飼育で大切なのは、毎日特別なことをすることではなく、温度・紫外線・餌・飼育環境といった基本を外さないことです。
とはいえ、初めて飼う場合は「ケージは?」「温度は何℃?」「紫外線ライトは必要?」「何を食べさせればいい?」と、分からないことも多いと思います。
このページでは、リクガメをお迎えする前の準備から、温度・湿度管理、餌、水、日々のお世話、冬の管理まで、飼育に必要なことを一通りまとめています。
まずはこのページで全体像をつかんでください。詳しい部分は、それぞれの個別記事でさらに詳しく解説しています。
リクガメの飼い方|お迎え前に知っておきたいこと
リクガメを迎える前に、できれば「種類」「大きさ」「寿命」「費用」「どこで買うか」あたりは知っておきたいところです。ここが曖昧なまま迎えると、あとで戸惑うことが多いと感じています。
まず大前提として、リクガメは「丈夫で簡単」な生き物ではありません。適切な温度管理や紫外線管理が欠かせず、種類毎に飼育環境もかなり違います。私は、生体を迎えるよりも先に環境について学んでおくことがいちばん大事だと思っています(このあたりは「リクガメを飼う前に知っておきたいこと」に詳しく書きました)。
種類選びでは、将来どれくらい大きくなるかも見ておきたいポイントです。ベビーは小さくても、成体のサイズは種類でずいぶん変わります。ギリシャやヘルマンといった地中海リクガメは家庭でも飼いやすいサイズですが、どれくらい大きくなるのかは確認しておくと安心です。そして忘れてはいけないのが寿命で、ギリシャリクガメは20〜50年以上生きることもあります。「将来も飼えるか」よりも「生活の一部として受け入れられるか」で考えるのがいいと、長く飼ってきて思います(詳しくはギリシャリクガメの寿命はどれくらいか)。
費用も気になるところだと思います。大きく「初期費用」と「維持費」に分けて考えると整理しやすく、生体代だけでなく設備代や電気代、野菜代まで想定しておくことが重要です。リクガメの初期費用 見積もりツールを使えば、あなたの飼い方に合わせた初期費用と月々の維持費が5つの質問で分かります。より詳しい内訳は「リクガメの初期費用」や「爬虫類の初期費用」にまとめました。
最後に、どこで買うかですが、初心者には爬虫類の専門店をおすすめしています。状態のいい個体を選びやすく、用品も一緒に揃えられて、相談もできるからです(初心者が爬虫類を買うならどこがいいか)。そして何より、お迎えの前に終生飼育という責任について一度考えてみてほしいと思います。
飼育環境・設備を整える
リクガメの飼い方でいちばん大事になるのが、飼育環境です。なかでも温度・湿度・換気は失敗しやすく、私自身もっとも気を配ってきたところでもあります。「温度だけ気にして湿度や換気を見落とす」というのはありがちな失敗で、この3つはセットで考えるのがコツだと感じています(温度だけを気にしてしまうリクガメ飼育の失敗談もよかったらどうぞ)。
ケージは、できるだけ広いほうがいいというのが私の考えです(広いケージをすすめる理由)。市販のものにこだわらず、トロ舟などでリクガメケージを自作するのも十分ありだと思います。床材は意見が分かれますが、私はいろいろ試した末にヤシガラ系へ落ち着きました(床材選びの考え方)。そろえておきたい基本の用品は「必要な飼育用品」に、14年でとくに役立ったものは「便利だった用品」にまとめています。
照明・保温まわりの用品選びは、リクガメの紫外線ライトの選び方とリクガメの保温器具の選び方で詳しく解説しています。ケージ内の具体的な配置はリクガメケージのレイアウト例も参考にしてみてください。
それともう一つ、見落とされがちなのがケージ内の「明るさ」です。紫外線ライトは紫外線を出す器具、バスキングライトは熱を出す器具で、どちらも明るさを担当していません。我が家で照度計を使って測った実測値は「あなたのリクガメ、暗い部屋で暮らしていませんか」にまとめています。
餌と給餌の考え方
リクガメの飼い方の中でも、餌は迷いやすいテーマだと思います。リクガメは基本的に草食で、繊維質の多い植物を中心に食べます。私は1種類に絞るより、野草・野菜・人工フードを組み合わせて回していくほうが、無理なく続けられて現実的だと感じています(おすすめの餌まとめ)。
そのうえで意外と大事なのが、「何を」よりも「どう与えるか」です。多様性と給餌頻度の考え方が、長く飼ううえでじわじわ効いてきます(餌の考え方・給餌頻度)。野草を取り入れるなら、まずは安全な場所で、見分けやすいものから始めると安心です(野草採取の注意点)。
リクガメの飼い方|毎日のお世話
毎日のお世話そのものは、じつはそれほど多くありません。大切なのは、短い時間でも毎日様子を見て、「いつもと違う」に早く気づくことだと感じています(私が実際にやっている流れは「毎日の世話」に書きました)。
細かいところでは、温浴をするかどうか(私は日常的にはしていません。温浴を日常的にしない理由)、においや掃除との付き合い方(リクガメは臭いのか)なども、人によって悩みやすいポイントだと思います。日々の飼育で私が意識しているのは、温度の「勾配」、光の「明るさ」、餌の「多様性」、そして空気の流れ——だいたいこの4つに集約されます(詳しくはリクガメ飼育で意識している4つのポイント)。
多頭飼いを考えるなら
複数で飼ってみたい、という方もいると思います。多頭飼いには良い面もありますが、相性やスペース、ストレスなど、気をつけたいことも少なくありません。迎える前に、メリットとデメリットの両方を知っておくと後悔が少ないはずです(多頭飼いの実際)。
健康管理と季節の注意
リクガメと長く付き合ううえで、健康管理と季節ごとの対応は欠かせません。体調を崩してもなかなか表に出さない生き物なので、日々の観察が結局いちばんの予防になると感じています。どこを見ればいいかは「健康チェックのポイントと体調不良のサイン」にまとめました。餌を食べなくなったときの見極めは「リクガメが餌を食べない原因と対処法」、飼う前に知っておきたい大変さは「リクガメを飼って後悔したことは?」にまとめています。カルシウム不足の予防はリクガメのカルシウム・サプリの選び方を、冬の保温はリクガメの保温器具の選び方をどうぞ。
まとめ|リクガメの飼い方で大切なこと
リクガメの飼い方は、突き詰めると「環境を整える → 毎日少しだけ観察する → 長く付き合う」というシンプルな流れに行き着きます。難しく見えても、ひとつずつ押さえていけば大丈夫です。まずはこのページで全体像をつかんで、気になったテーマから個別の記事をのぞいてみてください。
なお、リクガメ全体の分類や生態については、リクガメの生態・病気(専門獣医師によるリクガメ情報室)などの一般的な情報源も参考になります。




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