リクガメに必要なライトは3種類

リクガメの紫外線ライトの選び方を解説する記事のアイキャッチ。土の上にいるギリシャリクガメのアップ写真。 リクガメ
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🐢 この記事の結論(先に要点だけ)

必要なライトは3種類:紫外線(骨の代謝とものの見え方)/バスキング(熱)/LED(明るさ)。この3つは互いに代わりになりません。

いちばん抜けやすいのは:3つ目の「明るさ」。紫外線+バスキングだけでは400ルクスで、雨の日の屋外より暗いという実測結果でした。

優先順位:紫外線 → バスキング → LED。予算が限られるならこの順で。

詳しくは:バスキング明るさ/この記事の後半で紫外線の選び方

リクガメの飼育用品でいちばん分かりにくいのが、ライトだと思います。

売り場には直管タイプ、コンパクトタイプ、バスキングライト、兼用タイプが並んでいます。どれを、いくつ買えばいいのか。ここで手が止まる方は多いはずです。

14年リクガメを飼ってきた立場から書きます。必要なライトは3種類です。そしてこの3つは、互いに代わりになりません。

まず全体を整理して、そのあと紫外線ライトの選び方を詳しく書きます。

リクガメに必要なライトは3種類です

ライト担当代わりになるもの
紫外線ライトUVB(骨の代謝)・UVA(ものの見え方)なし
バスキングライトなし
LEDライト明るさなし

ここを混同すると、器具を揃えたつもりで、どれかが抜けている状態になります。実際に多いのが、3つ目の「明るさ」の抜けです。

① 紫外線ライト|骨の代謝と、ものの見え方

骨の代謝に関わる、健康の土台になるライトです。室内飼育では、太陽の代わりが必要になります。

もう一つ、あまり知られていない役割があります。UVA(320〜400nm)です。爬虫類は人間に見えないこの領域まで見えていて、餌や環境の認識に関わっているとされます。紫外線ライトは、健康だけでなく「ものの見え方」にも関係しています。

仕組みと選び方は、この記事の後半でまとめて書きます。

② バスキングライト|熱をつくる

体を温めるための器具です。リクガメは自分で体温を作れないので、暖かい場所と涼しい場所の両方が要ります。

注意点として、バスキングライトは「明るさ」の器具ではありません。オレンジがかった光で、色温度が低い。熱を出すことが仕事だからです。

必要かどうか迷っている方は「「リクガメにバスキングライトはいらない」と思った人へ」に、斜めに設置する理由とあわせて書きました。

③ LEDライト|明るさをつくる

いちばん見落とされているのがこれです。紫外線ライトもバスキングライトも、明るさを担当していません。

我が家のケージを照度計で測ってみました。

点灯している器具照度
紫外線ライト+バスキングライト400ルクス
3つすべて(バスキングスポット)2,500ルクス
参考:雨の日の屋外1,000ルクス

器具を2つ揃えても、雨の日の屋外より暗い。これが実測の結果でした。詳しくは「あなたのリクガメ、暗い部屋で暮らしていませんか」に書いています。

正直な実感として、紫外線ライトを替えて劇的な変化を感じたことはあまりありません。効いているかどうかが目に見えにくい用品です。一方で明るさは、はっきり違いが出ました。明るいとよく食べ、暗いと食いつきが落ちる。日々の変化として実感しやすいのは、むしろこちらでした。

3つ揃えるのが基本。ただし優先順位はあります

とはいえ、最初から全部を完璧に揃えるのは大変だと思います。優先順位を書いておきます。

  1. 紫外線ライト:欠けると骨の代謝に関わる。最優先
  2. バスキングライト:温度勾配が作れない。冬は必須
  3. LEDライト:あとから足せる。ただし効果は実感しやすい

保温器具全体の考え方は「リクガメの保温器具の選び方」にまとめています。ケージ内のどこに何を置くかは「リクガメのケージレイアウト」もあわせてどうぞ。

ここからは、紫外線ライトの選び方です

3種類のうち、最も分かりにくいのが紫外線ライトです。種類が多く、値段の幅も大きい。ここからは、選ぶときに見るべき点を順番に書きます。

なぜリクガメに紫外線ライトが必要なのか

リクガメは、紫外線(UVB)を浴びることで体内でビタミンD3をつくり、それによって餌から摂ったカルシウムを吸収します。この仕組みがうまく回らないと、甲羅や骨の形成に影響が出てしまいます。屋外でしっかり日光浴ができる環境なら話は別ですが、室内飼育では太陽の代わりとして紫外線ライトがほぼ必須になります。私自身も、室内飼育では欠かせない用品だと考えています。

紫外線ライトのタイプと選び分け

紫外線ライトとバスキングライトを別々に設置した2段式の木製リクガメケージ
紫外線ライトとバスキングライトは分けて設置している

紫外線ライトは大きく分けて、蛍光灯タイプ(直管・コンパクト)と、メタルハライド・水銀灯タイプがあります。メタルハライド・水銀灯タイプは高価ですが、紫外線と熱(バスキング)を一灯でまかなえ、光も強い傾向があります。手ごろに導入しやすいのは蛍光灯タイプです。

同じ蛍光灯でも、直管タイプとコンパクトタイプでは性格が違うと感じています。直管の蛍光灯はケージ全体にまんべんなく紫外線を届けやすいのが利点です。ただ、ケージ全体に紫外線が回るぶん、リクガメが「紫外線を浴びたくないとき」に避けられる場所、つまりシェルターが欠かせません。一方、コンパクトタイプは一か所に絞って当てやすく、バスキングと組み合わせて「ここで温まって紫外線を浴びる」というメリハリのある環境をつくりやすいです。

私の好みは後者で、紫外線とバスキングをスポットで当てられる、メリハリのある飼育環境にしたいと考えています。そのため、蛍光灯のコンパクトタイプを使っています。どちらが良い悪いということではなく、シェルターでしっかり逃げ場をつくって全体に当てるか、スポットでメリハリをつけるか、という環境づくりの考え方の違いです。

選ぶときに見るポイント

紫外線ライトは、製品によってUVBの照射量(強さ)が違います。強すぎても弱すぎても良くないので、ケージの広さやリクガメまでの距離に合った強さのものを選んでください。とくに、ライトからバスキングスポットまでの距離で実際に届くUVB量は変わるので、「設置距離」とセットで考える必要があります。バスキングライトとの位置関係も含めて、リクガメがしっかり紫外線を浴びられる配置にしてあげたいところです。

交換時期に注意(見た目では分からない)

意外と見落とされがちなのが、紫外線ライトの交換時期です。蛍光灯タイプは、ライトとしては点灯していても、UVBの放出量は時間とともに落ちていきます。見た目では分からないので、「まだ光っているから大丈夫」と使い続けてしまいやすいのですが、中身のUVBは弱っていることがあります。製品にもよりますが、半年〜1年を目安に交換しています。

ここは正直に、私自身の実際の運用もお伝えしておきます。推奨は1年とされていますが、私の場合は「2年経つまでには必ず交換する」というペースで使っています。本当は1年で替えるのが理想ですし、これからの方には1年交換をおすすめします。ただ実際のところ、つい交換を後回しにしてしまう飼育者は多いと思うので、「最低でも2年は超えないうちに替える」という現実的なラインも、ひとつの目安として共有しておきます。交換日をカレンダーやスマホにメモしておくと、替えどきを逃しにくいです。

私が使っている紫外線ライト

私が使っているのは、GEXの「レプタイルUVB150」というコンパクトタイプの紫外線ライトです。スポットでメリハリをつける私の飼い方に合っていて、リクガメを飼育し始めてからずっとこの製品を使い続けています。長年これで特に異状なく飼育できていること自体が、私にとっては良い製品だという何よりの証拠だと感じています。迷ったときの一つの選択肢になればと思います。

まとめ

  • リクガメに必要なライトは紫外線・バスキング・LEDの3種類。互いに代われない
  • いちばん抜けやすいのが「明るさ」担当のLED
  • 紫外線+バスキングだけでは400ルクス。雨の日の屋外より暗い
  • 優先順位は紫外線 → バスキング → LED
  • 紫外線ライトはタイプ・強さ・設置距離・交換時期の4点で選ぶ
  • 交換時期の見落としに注意。点灯していてもUVB量は落ちる

ライトは種類が多くて迷いますが、役割で3つに分けて考えると、一気に整理できます。

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