🐢 この記事の結論(先に要点だけ)
選び方:保温器具は「役割」で分けると迷いません。①スポットを温めるバスキングライト、②上部から広い範囲へ放射熱を届け、夜間や冬季の温度維持を補助する暖突など、③それらを管理するサーモスタット。私はバスキング=サングロー タイトビーム 75W、保温=暖突 Lサイズ、管理=タイマーサーモ RTT-1を使っています。
予算の目安:バスキングライト+暖突+サーモの3点でおよそ2万円前後。
つまずきやすい点:ケージ全体を一様に温めてしまうこと。大切なのは暖かい場所と涼しい場所をつくる「温度勾配」です。
リクガメの飼育で温度管理は欠かせませんが、保温器具は種類が多く、どれを揃えればいいのか迷いやすい用品です。この記事では、14年以上の飼育経験から、保温器具の選び方を整理します。先に結論を言うと、保温器具は「役割」で分けて考えるのが分かりやすいです。①スポットを温めるバスキングライト、②夜間や寒い時期の温度維持を補助する上部ヒーターなど、③それらを管理するサーモスタット。この3つの組み合わせで考えると、必要なものが見えてきます。
具体的な組み合わせでは、バスキングライトに「GEX エキゾテラ サングロー タイトビーム 75W」、保温には「暖突 Lサイズ」、温度管理には「GEX エキゾテラ タイマーサーモ RTT-1」を使っています。
大前提:理想は部屋ごとエアコン管理
先に大前提をお伝えしておくと、理想を言えば、エアコンで部屋ごと温度を一括管理するのがいちばん安定すると思っています。室温そのものが安定すれば、リクガメにとっても飼い主にとっても管理が楽になります。ただ、電気代などの現実的な事情もあるので、我が家では保温器具を組み合わせて温度をつくっています。このあたりは各家庭の事情に合わせて選べばよいと思います。以下では、一般家庭でエアコンによる部屋全体の温度管理を行わない場合を前提に、補助保温器具の使い方を説明します。
いちばん大事なのは「温度勾配」をつくること
保温というと「ケージ全体を一定の暖かさにする」とイメージしがちですが、リクガメ飼育で大切なのは、暖かい場所(ホットスポット)と涼しい場所(クールスポット)の両方をつくることだと考えています。リクガメは自分で暖かい場所と涼しい場所を行き来して体温を調整するので、一つの器具でケージ全体を均一に温めるより、メリハリのある温度勾配を用意してあげるほうが良いと思っています。
保温器具のタイプと役割

バスキングライトは、日中のホットスポットをつくる点の熱です。リクガメが甲羅を温め、体を動かすスイッチになる大事な場所です。ここで一つ工夫として、バスキングライトはただ設置するだけでなく、光が当たる場所に石やプレートを置いておくのがおすすめです。プレートが温まることで、リクガメが腹甲(お腹側の甲羅)までしっかり温められるようになります。私はこのホットスポットづくりを特に重視しています。
保温器具(暖突など)は、上部の広い面から遠赤外線を下方向へ放射し、リクガメの甲羅や床、ケージ内の構造物を比較的広い範囲で温めるタイプです。温められた物体から周囲へ熱が伝わることで、夜間や寒い時期の温度維持を補助します。光を出さないため夜間にも使えますが、室温やケージの大きさ・材質・通気性によって効果は変わります。暖突だけで必要な最低温度を維持できない場合は、エアコンなどを併用します。
バスキングライトとUVライトは分けて使っている
バスキングライト側の考え方は「「リクガメにバスキングライトはいらない」と思った人へ」に詳しく書いています。設置する角度で、ケージ内の温度の広がり方が変わります。
なおこの2つを揃えても、ケージの「明るさ」は足りていないことがあります。実測値は「あなたのリクガメ、暗い部屋で暮らしていませんか」にまとめました。
紫外線(UV)とバスキングが一灯になった一体型のライトもあります。便利な反面、私はあえてバスキングライトとUVライトを別々の製品にしています。理由は、それぞれの点灯タイミングをずらしたいことがあるからです。熱はほしいけれど紫外線はそこまで、という調整を別々にできるほうが、私には合っています。紫外線ライトの選び方はリクガメの紫外線ライトの選び方にまとめています。
サーモスタットはほぼ必須
保温器具を使ううえで、私はサーモスタットはほぼ必須だと考えています。設定した温度で自動的にオン・オフしてくれるので、温度の上がりすぎ・下がりすぎを防げますし、安全面でも安心です。さらに、温度の管理だけでなく、時間でオン・オフを切り替えられるタイマー機能つきのものもあり、昼夜のリズムをつくるのにも役立ちます。保温器具とセットで用意しておきたい用品です。
夜間と季節の考え方
夜は多少温度が下がっても問題ないことが多いですが、下がりすぎには注意が必要です。季節によっても必要な保温は変わるので、温湿度計で実際の数字を見ながら、器具の組み合わせを調整しています。なお、温度だけでなく湿度や通気も含めた環境づくりについては、リクガメ飼育でやりがちな失敗|温度だけを気にしてしまうことにまとめています。
私が使っている保温器具
バスキングライト:サングロー タイトビーム
前述のとおり、UVと一体型のライトもありますが、点灯のタイミングをずらしたいので、あえてバスキング専用のこのライトを使っています。
保温器具:暖突
本来であればエアコンで部屋ごと管理するのが理想だと思っていますが、電気代などの事情もあり、我が家では暖突を使って冬場を乗り越えています。光を出さず、上部から広い範囲へ遠赤外線を放射し、甲羅や床、ケージ内の構造物を温める補助保温器具として頼りにしています。暖突単体で必要温度を維持できるかは、実際のケージ内温度を測って判断します。夜間の保温を赤外線スポットライトにするか暖突にするかで迷う方は、爬虫類の夜間保温は暖突がおすすめもあわせてどうぞ。
サーモスタット:タイマーサーモ RTT-1
初めて使ったサーモスタットですが、便利な機能が多く気に入っています。とくに良いと感じているのが、最低気温・最高気温を簡単に設定できるところです。温度管理に加えて、時間によるオン・オフもできます。
まとめ
リクガメの保温器具は、①日中のホットスポットをつくるバスキングライト、②夜間や冬季に広い範囲の温度維持を補助する暖突、③過熱を防ぐサーモスタット、という役割で分けて選ぶと迷いにくいです。そして何より、暖かい場所と涼しい場所の温度勾配をつくること。理想は部屋ごとのエアコン管理ですが、器具を上手に組み合わせれば十分に対応できます。飼育用品全体はギリシャリクガメに必要な飼育用品に、飼育の全体像はリクガメの飼い方 完全ガイドにまとめています。
お迎え前に費用の全体像をつかみたい方は、リクガメの初期費用 見積もりツールもどうぞ。6つの質問で必要な用品と初期費用・維持費の目安がわかります。




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