🐢 この記事の結論(先に要点だけ)
結論:リクガメの多頭飼いは問題ありません。条件は「オス同士にしないこと」だけです。
我が家:ギリシャリクガメ3匹(甲長20cmのメス2匹+甲長15cmのオス1匹)を幅120cmのケージで飼育。14年間、一度も別居させていません。
唯一のトラブル:オスがメスに乗り上げて転倒すること。ケンカも流血も、一度も起きていません。
迎えるときの注意:見た目で性別が判別できる個体を選んでください。「たぶんメス」で迎えると、育ってからオス2匹になる可能性があります。
リクガメの多頭飼いは、問題ありません
「2匹目を迎えたいけれど、ケンカしないだろうか」
多頭飼いを調べている方が、いちばん気にしているのはここだと思います。「多頭飼いは避けたほうがいい」と書かれていることも多く、不安になるのは当然です。
先に結論を書きます。問題ありません。私はギリシャリクガメを3匹、同じケージで飼育しています。飼育歴は14年、その間一度も別々にしたことがありません。

ただし条件が1つだけあります。オス同士にしないこと。これを外さなければ、多頭飼いは十分に成立します。
我が家の構成|メス2匹・オス1匹
| 種類 | ギリシャリクガメ |
| 頭数 | 3匹(メス2・オス1) |
| サイズ | メス=甲長20cm/オス=甲長15cm |
| ケージ | 幅120×奥行65×高さ70cm(自作) |
| 飼育歴 | 14年・別居の経験なし |
迎えた順番はメス → メス → オスです。この組み合わせが、結果的に良かったと考えています。
オス同士だけは、避けてください
性成熟したオス同士は縄張りを争います。甲羅で押し合ったり噛みついたりして、外傷につながることがあります。これは我が家の話ではなく、一般に広く言われていることです。
逆に、メス同士やオス1匹+メス複数は大きな問題になりにくいとされています。オス1匹にメスも1匹だと関心がその1匹に集中しますが、メスが複数いれば分散します。
我が家はメス2・オス1です。「うちは運が良かった」ではなく、成立しやすい組み合わせを選んでいたということ。ここは再現できます。
14年で起きたトラブルは、これ1つだけです
オスがメスに乗り上げて、転倒する
オスがメスの甲羅に乗り上げ、そのままひっくり返ってしまうことがあります。攻撃ではありません。ケンカでも噛みつきでもなく、乗り上げた結果バランスを崩して落ちるという事故です。
逆に言えば、これ以外は起きていません。流血も、深刻な追い回しも、餌の奪い合いによる衰弱も、14年間ありませんでした。
転倒は、放っておくと危険です
自力で戻れることも多いのですが、戻れないこともあります。仰向けのまま時間が経つと体力を消耗しますし、バスキングライトの真下で起きれば熱の影響も受けます。
我が家では自力で戻っていることもあれば、私が戻していることもあります。気づける環境にあるかどうかが分かれ目だと思っています。
対策は「ひっくり返る材料を置かない」こと
乗り上げは自然な行動なので、転倒そのものはなくせません。できるのは材料を減らすことです。
- 高い段差を作らない(岩や流木を積み上げない)
- シェルターを置かない(登って落ちる原因になります)
- 隅に体が挟まる構造を作らない
私がシェルターを置いていないのも、この転倒リスクが理由のひとつです。詳しくはリクガメのシェルターは不要、実際の配置はケージのレイアウトで紹介しています。
オスを迎えた直後だけ、追い回しがありました

2匹目(メス)を迎えたときは、先住のメスに反応がありませんでした。興味を示すでもなく、避けるでもなく、拍子抜けするほど何も起きません。
3匹目(オス)を迎えたときだけ、動きがありました。若いほうのメスを追い回す行動が出たのです。ただしこれは次第に収まり、今はまったく見られません。結局、別居させることなく現在に至っています。
ここから言えるのは、導入直後の様子だけで判断しないほうがいいということです。収まらない場合は分ける判断が要りますが、最初の数日で結論を出す必要はありません。
むしろ得をしたこと|食べなかった個体が食べるようになった
すでに餌付いている個体が食べているのを見て、もう1匹が食べるようになりました。
迎えたばかりの時期に食べてくれないのは、多くの飼育者がぶつかる場面です。手を替え品を替えても口をつけない。そこに目の前で普通に食べている個体がいるという状況は効きました。複数飼育で餌食いが良くなることは一般にも言われており、実感とも一致しています。
餌を食べないときの対処はリクガメが餌を食べないときに私が確認していることにまとめています。
2匹目を迎えるときに、必ず確認してほしいこと
見た目で性別が判別できる個体を選んでください
ベビーやヤングは、外見で雌雄が判別できません。ショップやイベントでも「オスかもしれない」といった推定の表記になっていることがあります。
孵化温度で性別が決まる性質(TSD)を利用して産み分けているブリーダーもいますが、これも100%ではありません。表示を信じて迎えた個体が、育ってみたらオスだった——ということは起こり得ます。
そうなると、その時点でケージを分ける必要が出てきます。ケージも、ライトも、保温器具も、もう一式必要になります。
ですから2匹目以降は、見た目で雌雄が判別できるサイズまで育った個体を選んでください。これが唯一、外れない方法です。1匹目がまだ幼くて性別が分からない段階なら、2匹目を急がないほうが安全です。
検便について|私はしていません
正直に書きます。私は新しい個体を迎えるとき、検便や隔離をしていません。そのうえで14年間、多頭飼いが原因の健康トラブルは起きていません。軟便で通院したことは一度ありますが、あれは単独飼育のときのことで、駆虫薬の投与で完治しました。
ただしこれは「検便は不要」という意味ではありません。寄生虫を持った個体を同じケージに入れれば、全頭に広がる可能性があります。私が問題なく来られたのは、結果論の面もあります。
状態の分からない個体を迎える場合は、しばらく別のケージで様子を見るか、動物病院で検便を受けてから合流させるのが確実です。この記事の他の部分は言い切っていますが、ここだけは私の飼育を真似する必要はありません。
ケージの広さは足りていますか
組み合わせの次に効いてくるのが広さです。我が家は幅120×奥行65cmに3匹。単独飼育と同じ広さで頭数だけ増やすと逃げ場がなくなり、追い回しが起きたときに距離を取れません。
広さの目安はリクガメのケージが90cm以上必要と言われる、本当の理由に書いています。幅120cm以上は市販品の選択肢が限られるので、私は自作にしています。
■ポチップ:多頭飼い向けの大型ケージ/棚(キタジマ スチールラック)
他の生き物との同居は、していません
私は他種との同居をやるつもりがありません。できるという意見もありますが、私は選びません。
同じ種なら必要な温度も湿度も紫外線量も同じです。種が違えば、そのすべてがずれます。どちらかに合わせた時点で、もう片方には不適切な環境になります。この記事で「多頭飼いは大丈夫」と言い切れるのは、同種・同じ環境という前提があるからです。
まとめ|条件は1つだけです
- 多頭飼いは問題なし。14年・3匹・別居ゼロ
- 条件はオス同士にしないこと(メス同士/オス1+メス複数)
- 起きたトラブルは乗り上げによる転倒だけ。対策は段差とシェルターを置かないこと
- 導入直後の追い回しは収まることがある。数日で結論を出さない
- 迎えるときは見た目で性別が判別できる個体を選ぶ
- 検便は私はしていませんが、ここだけは真似しなくて構いません
組み合わせと広さを外さなければ、多頭飼いは十分に成立します。私の場合は、餌を食べるようになるという思わぬ効果までありました。
費用の目安はリクガメの初期費用 見積もりツールをどうぞ。2匹目からは、ケージ以外の用品も増えます。




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