地中海リクガメの餌は何をあげればいい?

ギリシャリクガメのおすすめの餌を解説する記事のアイキャッチ。土の上にいるギリシャリクガメのアップ写真。 リクガメ
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リクガメを迎えて、最初に手が止まるのが「今日、何をあげればいいのか」だと思います。私も飼い始めはここが手探りでした。

先に、我が家の内訳を出します。

割合
人工フード(マズリ)約7割
野草約2割
野菜約1割

「野草中心が理想」と言われる中で、人工フードが7割です。意外に思われるかもしれませんが、試行錯誤しながら現在はこの形に落ち着いています。理由は下で書きます。

なお私が飼育しているのはギリシャリクガメですが、ヘルマンリクガメやロシアリクガメも同じ地中海リクガメで、餌の考え方は共通です。この記事はその前提で書いています。

お迎え前後の流れをまとめて知りたい方は「リクガメの飼い方 完全ガイド」もどうぞ。

実際に飼育を続けて感じるのは、餌は無理に1つに固定しないほうがいいということです。大事なのは単品の正解探しよりも、「種類」と「組み合わせ」をどう考えるかです。


飼育下と自然界は違う

飼育下で用意する餌は、野生よりも栄養価が高くなりがちです。人工フードは、育てやすく栄養が整うよう作られたものが多いためです。野生の植物はもっと繊維質が多く、水分や栄養のバランスも異なります。

また自然界では雨や気温、季節によって食べられる量も種類も変わり、「食べられない日」がある波が普通です。

ただし「自然界=正解」と単純に考えないことも大事です。野生をそっくり再現するのは現実的に難しいので、差を理解したうえで頻度や量で調整していく、という発想のほうが実際的だと感じています。

リクガメの餌を考えるうえでの基本方針

地中海リクガメは基本的に草食性で、繊維質(食物繊維)の多い植物を中心に食べる生き物です。野生での食生活をイメージすると、繊維がしっかりあって、低タンパク・低脂質なものが向いている、という大枠が見えてきます。

逆に避けたいのは、高タンパク・高脂質に偏った食事です。成長が早すぎたり体に負担がかかったりする原因になりやすいと言われていて、多くの飼育者が気をつけているポイントです。

そしてもうひとつ大切なのが、「完璧な餌を1つ探す」のではなく「いくつかを組み合わせる」という発想です。複数を回しながらバランスを取るほうが現実的で、無理なく続けられることがいちばん重要です。


おすすめの野草

自然に近い主食として頼りになるのが野草です。庭先や散歩道で手に入るものも多く、慣れてくると「採ってくる楽しみ」も出てきます。

まずは、名前を聞いてすぐ姿が浮かぶような、イメージしやすい野草から。

  • タンポポ:野草の定番で、食いつきが良い個体が多いです。葉も花も食べてくれることが多く、入手もしやすいので、最初の野草として扱いやすい一種です。
  • オオバコ:道端でよく見かける丈夫な草で、繊維質がしっかりしています。少し硬めなので食いつきには個体差がありますが、主食枠として頼れる存在です。
  • クローバー(シロツメクサ):群生していることが多く、まとめて採取しやすいのが利点です。柔らかめで食べやすく、好む子も多い印象。ただマメ科なので、これだけに偏らせず、他と混ぜて与えています。

これらは見分けもつきやすいので、最初の一歩として取り入れやすいはずです。ここに、次のような野草を加えていくとバリエーションが出てきます。

  • クワ(桑の葉):栄養価が高く、食いつきも良い葉として知られています。やや見つけにくい場所もありますが、見つかれば心強い一枚です。
  • ヤブガラシ:繁殖力が強く、夏場はあちこちで見かけます。供給が安定しやすいので、シーズン中の主力にしやすい野草です。
  • イネ科の植物(チガヤ・エノコログサ・オヒシバなど):どこにでも生えているイネ科の草も、繊維質が豊富で頼りになります。葉物にはない硬めの繊維を補えるので、柔らかい野草や野菜に偏りがちなときの調整役に向いています。ウサギ用などで市販されている乾草のチモシーも同じイネ科で、季節を問わず手に入り、繊維補給として役立っています。ただイネ科全般に言えることですが、食いつきにはかなりばらつきがあります。よく食べる子もいれば、ほとんど口をつけない子もいるので、まずは少量から試してください。

おすすめの野菜

野草が手に入りにくい季節や、天候が悪い日などに、現実的な主食として活躍してくれるのが野菜です。スーパーで安定して買えるのが何よりの強みですね。

  • 小松菜:栄養バランスが良く、入手も簡単。野菜枠の中心にしやすい定番です。
  • チンゲンサイ:クセが少なく食べてくれやすい印象。小松菜と並ぶ使いやすさです。
  • 水菜:柔らかくて食いつきが良いことが多いです。シャキッとした食感も好まれやすい印象。
  • キャベツ:手軽で量も確保しやすいですが、与えすぎには少し注意したいところ。主役というより、他と組み合わせて使うほうが向いています。
  • 大根葉:手に入れば嬉しい一品。繊維もあり、よく食べてくれる子が多いです。
  • カブの葉:大根葉と同じく、葉物として使いやすいです。手に入ったときに取り入れる感覚で十分です。

そしてニンジンは少し位置づけが違います。彩りや嗜好性の面で役立ちますが、糖分がやや高めなので、主食ではなく副菜として少量を添えるくらいが向いています。


人工フード

冒頭で書いたとおり、我が家は人工フードが7割です。理由は3つあります。

  • 栄養バランスが安定している。毎日の食事の土台を任せられる
  • 野草は季節と天候に左右される。採れない日があっても主食が崩れない
  • ふやかせば水分も摂れる。我が家は乾燥のまま与える日とふやかす日が半々です

3つ目は、ケージに水入れを置いていないことと関係しています。乾燥したまま与え続けると水分が入らないので、ふやかす日を半分つくっています。この考え方は「リクガメが水を飲んでいるところを見たことがない、という不安について」に書きました。

人工フード(リクガメ用の配合飼料)は、毎日の食事の中心になる主食として頼りになる存在です。私の感覚としても、栄養バランスが安定している人工フードを主食に据えるのが、いちばん扱いやすいと感じています。

役割としては、必要な栄養をバランスよくまとめて摂れる点が大きく、食事全体の土台をつくってくれます。繊維質を重視したタイプもあるので、内容を見比べて選ぶと方針に合います。

野草や野菜だけでは不足しがちなカルシウムは、サプリメントで補うのもおすすめです。私が使っているのはこちらです。

カルシウム剤の選び方やD3の有無、与える頻度については、リクガメのカルシウム・サプリの選び方で詳しくまとめています。

どれくらいの頻度で、いつ与えるか

ここまでは「何を与えるか」を見てきましたが、「どれくらいの頻度で」「どのタイミングで」も同じくらい大切です。長く飼ってきて、この2つが安定飼育の両輪だと感じています。

餌やりの頻度について

私は現在、3匹のギリシャリクガメ(アダルト)を飼っています。だいたい週4日の給餌です。少ないように感じるかもしれませんが、これで健康に過ごせています。

ベビーやヤング個体であれば、週6日くらいが丁度よく、週1は餌を与えない日を作り、胃腸を休めさせることが重要です。

餌やりは「体温(気温)とセットで考える

意外と語られませんが、餌やりは体温とセットです。私のやり方は、バスキングライト点灯の1時間後くらいに与えること。体が温まっていないと消化できないためです。

逆に、消灯の3〜4時間前以降は与えません。体温が下がる時間帯に消化すると、消化不良につながりやすいからです。食べたあとに「しっかり温まって消化できる時間」を残す、という考え方です。

食べないときの工夫

食欲が落ちているときは、嗜好性の高いレタスやサンチュを出すと食べ始めることがあります。ただしレタスは水分が多く栄養は薄めなので、「食べるスイッチを入れるきっかけ」として使い、食べ始めたら通常の餌に戻します。

食いつきの変化は体調のサインです。長く食べないときの見方は「リクガメが餌を食べない」にまとめています。

気をつけたいこと

  • 果物は頻繁に与えない:喜んで食べますが糖分が多め。ごくたまのおやつ程度に
  • 高タンパク・高脂質フードの使いすぎに注意:量と頻度は控えめに
  • レタス中心の食事は避けたい:水分が多く栄養はやや薄め。これだけに頼ると偏ります
  • 野草を採る場所に気を配る:道路沿いは排気ガスや農薬の影響がある。きれいな環境のものを選び、よく洗ってから

野草の採取については「リクガメの野草採取はどこでできる?」に詳しく書いています。

まとめ

  • 我が家の内訳は人工フード7割・野草2割・野菜1割
  • 人工フードが多いのは栄養が安定し、季節に左右されず、ふやかせば水分も摂れるから
  • バスキング点灯の1時間後に与え、消灯3〜4時間前以降は与えない
  • あえて与えない日を作る。いつでも食べられる環境はリスクにもなる
  • 食欲が落ちたらレタスでスイッチを入れて、通常食に戻す
  • 果物・高脂質フード・レタス中心は避ける

必要な飼育用品は「ギリシャリクガメに必要な飼育用品」、毎日の世話は「リクガメを飼う前に知っておきたいこと」にまとめています。

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