リクガメが甲羅を引きずって歩く原因は床材?

リクガメ
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リクガメが、甲羅を床にこすりつけるようにして歩いている。手足で体を持ち上げられていない。

我が家でも、14年飼っている個体にこの症状が出た時期がありました。疑ったのは床材です。正確には、柔らかい床材の上ばかりを歩かせていたことでした。

やったことは、ケージのレイアウト変更です。岩場エリアを4倍に広げたところ、しっかり歩けるようになりました。

レイアウトというと見た目の話になりがちですが、リクガメの健康に直結する重要なポイントです

この記事では、我が家のケージが今どうなっているか、そして14年で何を変えてきたかを紹介します。

我が家のレイアウトは、床面積の半分が岩場です

先に、現在の構成を書いておきます。

ケージ1,200mm × 650mm 木製(自作)
岩場エリア約60cm × 60cm(床面積の約半分
床材エリア残り半分。ヤシガラともみ殻を約3cm

半分が硬い面というのは、他の作例と比べて多いほうだと思います。床材を敷き詰めたケージのほうが、よく見かけます。

そして最初からこうだったわけではありません。飼い始めた頃、岩場は30cm×30cmほどでした。

ケージ選びから知りたい方は「リクガメのケージは広ければ広いほど良いと思う理由」もあわせてご覧ください。

温度勾配を最優先に考える

保温ライトや紫外線ライトを設置した広い木製リクガメケージ
温度勾配を意識したレイアウト。右側がバスキングエリア

レイアウトを考えるうえで、私が最も重要だと考えているのが温度勾配です。

ケージの中には、バスキングライトでしっかり体を温められる場所と、そこから離れて涼しく過ごせる場所の両方が必要です。

リクガメは自分で体温を調節できないため、暑ければ涼しい場所へ、体を温めたいときはバスキングスポットへ移動しながら一日を過ごしています。

そのため、レイアウトを考える際も、まずは適切な温度勾配が作れることを優先しています。

例えば、大きな流木やシェルターを置くと、バスキングライトの熱が遮られたり、リクガメの移動しやすさが損なわれたりすることがあります。

見た目が良いレイアウトでも、リクガメが自由に移動できなければ本来の目的を果たせません。

私自身もケージ内の配置を変更するときは、「温度勾配が維持できるか」「バスキングスポットまで歩きやすいか」を最初に確認するようにしています。

温度管理に使用している保温器具やライトについては、【リクガメの保温器具の選び方|バスキング・暖突・サーモの役割とおすすめ】【リクガメの紫外線ライトの選び方|種類・強さ・交換時期とおすすめ】で詳しく紹介しています。


温度勾配とは別の理由で、岩場を4倍に広げました

配置を決めるとき、まず温度勾配を確認するのは前に書いたとおりです。ただ岩場をここまで広げたのには、もう一つ理由があります。

甲羅を引きずるように歩いていた時期があります

症状としては、甲羅を地面にこすりつけるような歩き方でした。体を持ち上げて歩けていない状態です。

私が考えたのは、下半身が弱っているのではないかということでした。

リクガメの飼育では、柔らかい床材の上ばかりを歩いていると、下半身が強化されないと言われることがあります。野生のリクガメは岩場や硬い地面を歩いて暮らしています。飼育下では、その負荷がほとんどかかりません。

もう一つ、爪が伸びて歩きにくくなっていたことも原因だったかもしれません。こちらは断定できませんが、両方が重なっていた可能性はあると思っています。

岩場を30×30cmから、60×60cmへ

やったことは単純で、硬い面を大幅に増やしました。30cm四方だった岩場を、60cm四方へ。面積で4倍です。

使っているのはバルコニーなどに敷くタイプのプレートです。床材の上に置くのではなく、ケージの床に直接置いています。その隣に床材エリアがある形です。

そして餌皿も岩場側に置いています。食事のたびに、必ず硬い面を歩く動線になります。

結果として、今はしっかり歩けるようになりました。甲羅を引きずるような歩き方はしていません。

1頭での経験なので、これをもって断言はできません。ただ柔らかい床材だけの環境に不安があるなら、硬い面を増やすことは試す価値があると思います。費用も、プレート代だけです。

ただし、爪は思ったより削れません

硬い面を増やせば爪が自然に削れる、とは考えないほうがいいです。

爪は思ったより削れませんでした。結局、定期的に切っています。

岩場を増やす目的は、爪を削ることではなく、歩く負荷をかけることだと考えたほうが実態に合っています。

残り半分は、掘るための床材エリアです

岩場を広げたからといって、床材をなくしたわけではありません。

床材はヤシガラともみ殻を混ぜたものを、約3cmの厚さで敷いています。前足で掘ったり、体を少し埋めたりと、自然な仕草を見せてくれます。掘る行動は、硬い面では成立しません。

床材の選び方については「地中海リクガメの床材は何が正解?」で詳しく紹介しています。

つまり我が家のレイアウトは、「歩く・温まる」ための岩場と、「掘る」ための床材を半分ずつ用意して、リクガメ自身にそのときの状態で選ばせる形です。

床材エリア
床材エリア

シェルターは設置していない

私は現在、リクガメのケージにシェルターを常設していません。

飼育を始めた頃は、リクガメが安心して休める場所としてシェルターを設置していました。しかし、シェルターと餌場を往復するだけになり、ケージ内を歩き回る時間が大幅に減りました。

そこで試しにシェルターを撤去したところ、以前よりもケージ内を活発に歩き回るようになりました。偶然や個体差の可能性も考え、その後も設置と撤去を何度か繰り返しましたが、我が家の飼育環境では、設置しない方が行動スペースを確保しやすいと判断しました。

また、シェルターの上へ登ろうとして転倒したことも、常設しなくなった理由の一つです。実際に転倒した様子は動画にも残っており、レイアウト用品の形や高さによっては、思わぬ危険につながることを実感しました。

シェルターに登るリクガメ
シェルターから手が滑るリクガメ
転倒するリクガメ

もちろん、すべてのリクガメにシェルターが不要だと考えているわけではありません。個体の性格や飼育環境によっては、暗く落ち着ける場所が必要になることもあると思います。

我が家では、シェルターを置く代わりに、リクガメが潜れる床材を用意し、温度や明るさの異なる場所を自分で選べるようにしています。使用するケージやレイアウトを工夫して、ケージ内を安心して過ごせるものにすることが合理的だと考えています。

シェルターを置かなくなった理由や転倒リスクの詳細は、【リクガメのシェルターは不要|転倒リスクと運動量を飼育歴14年が解説】で詳しく解説しています。

日頃の様子を知っておくと体調の変化にも気付きやすくなりますので、【リクガメの健康チェック完全ガイド|見逃したくない体調不良のサイン】もあわせてご覧ください。飼育の全体像は「リクガメの飼い方 完全ガイド」にまとめています。


まだ改善したいと思っていること

完成しているわけではありません。今も気になっているところを書いておきます。

床材の交換をもっと楽にしたい

床材エリアにトレーを敷いて、その上に床材を入れられれば、交換がかなり楽になると考えています。トレーごと出して入れ替えるだけになるからです。

ただサイズがぴったり合うものが見つからず、足踏みしています。自作ケージなので、既製品の寸法と合いません。

ライトを変えてみたい

メタハラや、蛍光管タイプの紫外線ライトを試してみたい気持ちがあります。生体の活性が上がるのかどうか、実際に確かめてみたい。

ただ費用対効果は薄いような気がしていて、まだ手を出していません。現状の器具で問題が出ていないことも理由です。

ケージ内の明るさについては「あなたのリクガメ、暗い部屋で暮らしていませんか」で実測値を公開しています。

まとめ

我が家のケージレイアウトで意識していることを、まとめます。

  • 温度勾配を最優先。まずこれが作れるかで配置を決める
  • 床面積の約半分を岩場にしている(1,200×650mmのケージで60cm四方)
  • きっかけは甲羅を引きずるような歩き方。硬い面を4倍に増やしたら改善した
  • プレートはバルコニー用のものを床に直置き。餌皿も岩場側に置いて動線を作る
  • 爪は思ったより削れないので、定期的に切っている
  • 残り半分は床材エリア。掘る行動は硬い面では成立しない
  • シェルターは置いていない。転倒リスクと運動量が理由

レイアウトに決まった正解はありませんが、見た目ではなく「リクガメが自分で選べるか」で決めると、判断しやすくなると思います。

そしてもし、歩き方が気になっているなら。床材が柔らかいものだけになっていないか、一度見てみてください。

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